2012年3月23日金曜日

女流棋士が二つに分かれているのは知っていますけど、意味があるんですか?

女流棋士が二つに分かれているのは知っていますけど、意味があるんですか?


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この問題、連盟が女流棋士を分裂に追い込んだと思っている方が多い様ですが、私が連盟内部に詳しい方々から色々と聞いた話では 若干異なる様です。

※以下は私の解釈も含まれる事、事前にご了解願います。



事の発端は 女流棋士の数名から連盟に対し、『プロ』を名乗る以上 正棋士と同様に「固定給の付与」と「社会保険の適用」を要求してきた事にあります。 しかしながら女流棋士の現状の立場は正会員ではなく準会員ですので、要求の対応を現実にしようとした場合、一般企業と同様 一定時間の拘束(連盟への出社)等の条件が発生します。

この条件(時間拘束等)に対して、別の(大半の)女流棋士が反対しました。理由は、拘束される事で個人で受付、実施している稽古や司会(聞き手を含む)等の仕事が連盟経由でしか出来なくなり、収入減に繋がる可能性が高い為です。 その為に女流棋士会が前者派と後者派の2派に分裂してしまいました。

当初は女流独立という提案に対して連盟は「収入(スポンサー)を含め、運営面を充分に検討し目途が立つ様なら そこで再度議題として受け取り話し合いを行う」という方向で意見したところ、これを独立承諾と受け取った前者派の一部の女流棋士が半ば強引に独立宣言を行いました。

この独立宣言、女流棋士会でも充分な話し合いも意見統一もできていない状態のまま実施した為、後者派の女流棋士はもとより前者派の中でも困惑した方が多数いらっしゃった様です。

そこで改めて、独立を希望するか現状維持を希望するかを全女流棋士に選択させて、日本将棋連盟女流棋士会(LPPG)と日本女子プロ協会(LPSA)とに分裂したという訳です。



分裂後にも色々と問題が発生しましたが、貴殿ご質問内容とは無関係と判断しますので、ここでは分裂までの経緯を説明する事で、回答とさせて頂きます。



<追記>

補足を拝読し、追記させて頂きます。

要するに、女流棋士を別団体として独立、法人化し そこに所属させる事で、事の発端となった「固定給付与」と「社会保険適用」を実現させた、という事です。(日本女子プロ協会は『一般社団法人』となっています)

待遇の善し悪しについては 具体的な情報(各所属棋士の収入や法人会員としての条件等)が無い状況では、私個人としては何とも言えません。



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分裂させられたんです。

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