清水市代女流王将が将棋ソフトに負けた記事が出ています。
毎日新聞の無知からなのか悪意でそう書いてているのか分かりませんが、コンピューターに詳しくない人が読めば、
電気屋で売っているノートパソコン+パソコンの将棋ソフトに、負けたように受け取るかと思います。
毎日新聞の悪意丸出しの記事はさておき、この対局で使われたコンピューターの性能ってどのくらいのものなのでしょうか?
パソコンとスパコンを比べるのはナンセンスと思いますが、今年の夏のボーナス商戦向けに発売された真ん中くらいのクラスのノートパソコンと比較して、どのくらい能力があるものなのでしょうか?
|||
使われたハードそのものは
-東京大学クラスターマシン:
Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台 ・ Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
合計 169台 676 cores
-バックアップマシン:4プログラムそれぞれについて1台ずつ
-CPU: Xeon W3680 3.33GHz 6cores
-Memory: 24GB (DDR3 UMB ECC 4GBx6)
ということなので、まあちょっとした技術者なら手がけられるレベルでしょう。
将棋には対局時間の制限があるため、多数のコンピュータ(CPU)を並列駆動して、処理速度を上げるのでしょう。
ニュースによれば、この将棋ソフトには5万以上の対戦(手順)結果を記憶させているとのこと。
また女流王将に言わせると「終盤になるほどコンピュータの”次の一手”処理が早くなり、コンピュータにはかなわない。序盤にどうやって相手が長考する手を打つか、が決め手になる」とのことです。
なお、言うまでもありませんが、勝ち負けは「ソフト次第」です。どんなに優れたコンピュータを使っても、だめなソフトではとうてい人間には勝てません。
|||
残念ながら、清水女流程度の実力では、NECLavie+激指9にも勝てません。清水女流本人も将棋連盟も情報処理学会もそのことは百も承知です。
しかし、最強マシンに負けたとなれば、何とか言い訳もできます。見ている人も「相手が最強マシンだったから、まあ仕方ないよね。」と思ってくれます。
そこいらのノートパソコンに激指9をインストールして清水女流と対戦させたら、間違いなく激指9が勝ちます。しかし、これだと一切言い訳ができません。普通の人は「えっ!普通のパソコンと市販のソフトに負けたの???女流って駄目じゃん!」って思いますよね。パソコンソフトの最強モードとよく指している人にとっては、今回の結果は予想通りだったと思います。
|||
これは比較のしようがありませんよ。
169台のパソコンを並列で接続し、4っのソフトの合議制です。
4つのソフトを、サーバー169台からなる東大のクラスターマシンを使用して駆動。それぞれのソフトが導き出した回答のうち、最も多かったものを“次の一手”とする。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/science/449621/
0 件のコメント:
コメントを投稿