2012年2月23日木曜日

先日のソフトと女流の将棋の勝負で、ソフト側は多数決制で決めていたそうですが、...

先日のソフトと女流の将棋の勝負で、ソフト側は多数決制で決めていたそうですが、てんでばらばらな指し手が主張された場合はどうなるんですか。

1乱数で決める?2順番で決める?3前回のソフト同士の大会の順位で決める?


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情報処理学会のHPに

清水市代女流王将vs.あから2010の棋譜と合議サーバのログ

があります。

http://www.ipsj.or.jp/50anv/shogi/20101012-2.html



それぞれソフトの票に重み付けがあります。



激指 2.9票

激指(クラスタ) 0.1票

Bonanza 1.9票

Bonanza (クラスタ) 0.1票

GPS将棋 1票

GPS将棋 (クラスタ) 1票

YSS 1.9票

YSS (クラスタ)0.1票



通常版とクラスタ版を合わせると

激指 3.0票

Bonanza 2.0票

GPS将棋 2.0票

YSS 2.0票

となり、前回のコンピュータ将棋選手権で優勝した

激指に重みがあります。



GPS将棋では通常版とクラスタ版の

重み付けが同じで

他のソフトではクラスタ版の票がわずか0.1票なのは

前回のコンピュータ将棋選手権でGPS将棋だけ

666台のコンピュータのコンピュータでクラスタ版を使った実績があり

信頼できるからで

他のソフトではまだクラスタ版が信頼出来ないレベルであったからです。



また、票が割れている場合は、再度考慮させています。



4手目3三角については

事前にコンピュータ将棋協会側で作戦として3三角を指すようにするため

YSSを優先するように別途指定していたのことです。

(作戦を決定したのはTACOSの開発者 橋本 剛さんで

それをプログラムとして実装したのがYSSの山下宏さん)

それが

YSS is confident in 2233KA

です。



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もっともな疑問ですよね。

対局後に公開された合議制サーバーのログを見ると、実戦の4手目(▲2六歩△3四歩▲7六歩に対する△3三角)のところで早くも意見が分かれていたことが明らかになっており、他の3つのソフトが△8四歩もしくは△4四歩を推奨していたのに対し、YSS将棋だけが3三角を主張し、それが採用されています。

※ちなみにYSS将棋は前回のコンピュータ将棋選手権では決勝進出8ソフト中では最下位に終わっていますので、3ではないことがわかります。

これが採用された決め手は「YSS is confident in 2233KA(YSSは3三角が最善と確信する)」ということで、「最善の確信をもって選択された手であるか否か」が決め手になったようですが、その「最善の確信」の根拠は?と問われると残念ながら私にはわかりませんw

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